『イノベーションの神話』の読書メモ。
要するに
『アート・オブ・プロジェクトマネジメント』の著者、スコット・バークンによる、イノベーションに対する誤解を解説した本。イノベーションという言葉を聞くと「発明、ひらめき、パラダイムシフト」という言葉が思いつきますが、一概にそうではないことがわかります。物事を多角的に見るクリティカル・シンキングの勉強にもなります。
目次
- ひらめきの神話
- 神話:私たちはイノベーションの歴史を理解している
- 神話:イノベーションを生み出す方法が存在する
- 神話:人は新しいアイデアを好む
- 神話:たった一人の発案者
- 神話:優れたアイデアは見つけづらい
- 神話:上司はイノベーションについてあなたより詳しい
- 神話:最も優れたアイデアが勝ち残る
- 神話:解決策こそが重要である
- 神話:イノベーションは常に良いものをもたらす
それぞれの神話に対する答えが「NO」なのです。例えば「最も優れたアイデアが勝ち残る」の章の例としてQWERTY 配列が挙げられています。QWERTY 配列はキーボードのデファクトとなっていますが、配列が優れているから普及しているのではなく、移行コストが低いから普及しているのです。(これをドミナントデザインと言います。)