『熱狂する社員』を読んだ。社員に情熱を出させるための、仕事のモチベーションの 3 要素 "公平感"、"達成感"、"連帯感" について解説している。経営者向けの本なので、労働者がモチベーションを上げるための本とは趣旨が異なる。まぁ、参考にはなるが。
モチベーションの 3 要素
- 公平感
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- 雇用保障
- 報償
- 敬意
- 達成感
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- ビジョン
- 権限委譲
- やりがい
- フィードバック
- 連帯感
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- チームワーク
なぜ、そこまで社員の情熱 (士気) が大切なのかというと、以下のようなシステムが企業になければならないからだ。
- リーダーシップ
- 経営慣行
- 社員の士気
- 社員のパフォーマンス
- 顧客満足度
- 顧客の購買行動
- 企業の業績
リーダーシップを起点として、社員の士気→企業の業績→社員の士気という正のフィードバックが発生すれば、企業は上手くいく。つまり、社員の士気がシステムのレバレッジとなるわけだ。
巻末データを見て驚いたのが、職業、人種その他の条件とは無関係に、仕事への満足度を、約 8 割の人が満足と評価している。 また、仕事そのものに不満と感じる人は、会社全体に不満がある可能性が高い。会社あっての仕事なので、相関が高いのは頷ける。
達成感の項で、個人的に印象に残った部分があるので引用しておく (P197 より)。
ある人にとっては「ストレスが多い」仕事が、ある人にとっては「やりがいがある」仕事になる。 他人の身になって考えるには、我々がその仕事の価値の優劣を判断してはいけない。 大勢の人が選んだ特定の種類の仕事を貶めるような判断を下してはならないし、 その仕事に不満を抱いているに違いない、あるいは、不満を抱くべきだと決めつけてもいけない。