『コーチングの思考技術』に興味深い章があったのでメモしておこう。
悪癖の 6 タイプ
優秀だが性格に難ありの人材は、6 つのタイプに分けられる。
- ヒーロー
- 多くのことをこなそうとし、自分や部下を酷使する。
- 実力第一主義者の秀才
- 理想ばかりを追い求め、組織の現実を考慮しない。
- ブルドーザー
- 権力を求めて他人を踏みにじる。
- 悲観論者
- 変更に対してマイナス面ばかりに注目する。
- 反逆児
- 権威やしきたりに反射的に戦いを挑む。
- ホームランバッター
- 時期尚早にもかかわらず大物を狙う。
4 つの心理過程
これらの悪癖を形成する背景には 4 つの心理過程がある。
- 他人の視点を理解できない
- 権力を行使するタイミングと方法がわからない
- 権威とうまく折り合いをつけられない
- 自らが描く自分のイメージに否定的である
悪癖を取り除く方法
従って、悪癖を取り除くためには、上記の心理的背景をふまえた対応をしなければならない。
- ヒーロー
- 権限を委譲させる。監視役を立てる。
- 実力第一主義者
- 結果がすべてだと理解してもらう。チームの大切さに気づかせる。
- ブルドーザー
- 過去の行動に対する謝罪と反省を促す。監視役を立てる。
- 悲観論者
- 理解を示す。リスク分析を客観的に行わせる。
- 反逆児
- 反抗にはつき合わない。高度な任務と責任を与える。
- ホームランバッター
- 野心を認める。キャリアパスをイメージさせる。
注意しなければならないのが、部下を変えたいからといって、その人の根深い心理的な問題点にまで介入すべきではないということ。