Joel on Software

ジョエル・オン・ソフトウェア」を読んだ。ブログを書籍化したものなので、全体的に軽快な口調で書かれていて読みやすい。辛辣な意見や強引な例え話が笑いを誘う。

前半は、プロジェクトの進め方や仕様書の書き方など下流のトピックが多めで、後半は、AmazonMicrosoft の経営戦略の話やマーケティングなどの話題が占めている。IT プロジェクトに関わる人なら読んでおいて損はない。

以下、付箋をした箇所を幾つかメモしておこう。

ジョエルテスト (p.23)

本書の冒頭に登場するジョエルテストは、そのプロジェクトが安全か否かを示す指針となる。12 の項目をイェスかノーで答えるだけのシンプルなものだ。

  1. ソース管理してる?
  2. ワンステップでビルドできる?
  3. デイリービルドしてる?
  4. バグデータベースはある?
  5. 新しいコードを書く前にバグを直している?
  6. アップデートされているスケジュールがある?
  7. 仕様書はある?
  8. プログラマは静かな環境で作業している?
  9. 手に入る最高のツールを使っている?
  10. テスタはいる?
  11. 採用面接のときにコードを書かせている?
  12. ユーザビリティテストはしてる?

自分は、HTMLコーダ/スクリプタ/ディレクタという立場なので幾つか答え難い項目もあるが、5、6、9 以外はノーという結果だ。点数が低くても自慢にならないので、TortoiseSVN を入れる所から改善する。また、Flash プロジェクトでは必ず仕様書を書こう。先月リリースしたプロジェクトで、仕様書の必要性を思い知らされた。

すべきでないこと (p.203)

プログラムというのは書くのより読むほうが難しい

仕事柄、海外の Flash サイトをローカライズすることがある。あるローカライズのプロジェクトはスクラッチから書き直し、またあるプロジェクトでは、オリジナルのコードを使用した。どちらもプロジェクトとしては成功したが、既存のソースコードは素直に流用した方が、数倍も低コストだと判った。また、他人が書いたコードを読むと勉強にもなる。