[新版] MBA クリティカル・シンキング

MBA クリティカルシンキング」を読んだ。堅苦しい説明ばかり記述されているのはなく、要所要所でショートストーリーや練習問題が織り込まれており、非常に読みやすかった。ページをめくる度に、自分がいかに問題を論理的に考えておらず、短絡的、直感的に結論を出していたのかを痛感した……。

「論理展開」の章に演習問題にこんなのがあった。結論に至る為の、前提となる空白には何が入るだろうか?

「             」
「A 君は英語が堪能だ」
→「A 君をわが社に採用しよう」

僕は「わが社には英語の出来る人が必要だ」という前提を考え、正解して浮かれていたら、「英語が出来る人は、他のビジネススキルも優れている可能性が高い」という解答もあった。あーそっか!と関心してしまった。単純だなー……。

この本の全体を通して、グラフや構造化ツリーが多用されている。中でも「ロジックツリー」は非常に良くできたツールだと思った。例えば、コンピュータの「プログラムが動かない」という問題に遭遇したら、「プログラムが動かない」というイシューを起点として、「プログラム自体に問題がある」と「使用しているコンピュータに問題がある」というようないくつかの枝に分解できる。それらをさらにブレイクダウンしていって……という感じ。"What" で問題を見つけて "Where" と "Why" で掘り下げいき "How" で具体的な解決策を導く。

  • プログラムが動かない
    • プログラムにバグ?
    • コンピュータに問題?
      • OSは?
      • ハードウェアは?
    • 使い方が悪い?

ロジックツリーは日頃から使っていきたい!考えることが楽しくなるなあ。

最後に、自戒の意を込めて、引用しておく。

いきなり答えを考える前に、まず「何のためにこれらの問題を考えるのか?」「本当に解決すべき課題は何なのか」など、「何を考えるかをまず考える」ことが必要だ。