『管理職の心得』の読書メモ。
要するに
本当の管理職とはなんぞや、どのようにリーダーシップを発揮すればよいのかを体系的に、そして簡潔にまとめた本。日本のビジネススクールの先生が書いています。第 1 章をめくったら、いきなり「一生懸命働いても、忙しくなるばかりです」という見出しから始まります。興味をそそられますよね。他にも「うちの部長は、いちいち口を出すんです」とか…。
各章の最後に「振り返り」と銘打っていくつかの設問があります。例えばこんな…。
あなたは、部下に仕事を任せる際、部下の能力と意欲の状態を考慮していますか。また、仕事の成果と部下の成長のどちらに力点をおいた仕事の委任と指導を行っていますか。
余談ですが、ビジネス書は、ハーバードビジネススクールのナントカ先生の邦訳ものよりも、日本人が書いたもののほうがしっくりきます。まず圧倒的に文章がわかりやすいですし、企業の文化やリーダーシップのスタイルなどの背景も欧米とは異なるでしょうしね。
目次
第 1 章 管理職には本当にリーダーシップが必要か
- 管理職の仕事〜その閉塞感と打開の糸口
- これからの企業組織と、もうひとつの管理職の役割
第 2 章 管理職がリーダーシップを考えるためのフレームワーク
- リーダーシップの有効性は何で決まるか
- 管理職として、リーダーシップを発揮するために必要な視点
第 3 章 自己のあり方を考えるための視点
- なぜ、人はあなたに従うのか〜パワー (影響力) の源泉をとらえるための視点
- 行動の癖と他者へのインパクト〜自分の行動を見つめる視点
- 行動を支えるスキルとマインドセット〜行動実現のための要件を備える視点
- 自分の感情と行動の落とし穴〜自分を客観視する視点
第 4 章 他者との関わり方を考えるための視点
- 人を動かすアプローチの基本
- 行動を変えるコミュニケーション
- 仕事の任せ方
第 5 章 組織との向き合い方を考えるための視点
- チームのつくり方
- なぜ、組織を作るのか
- よい組織、悪い組織の見分け方
- 2 つの組織モデルとリーダーシップのあり方
第 6 章 現状からのさらなる飛躍へ向けて
- なぜ、優れた管理職がつまずくのか
- 自分の成長を導く経験からの学習